贈り物


 Dear 

 ホグワーツで何か起こったことを感じました。
 『散りゆく若葉は空想だった』
 そうですね?
 星見にとって、予言とは大いなる意味を持ちます。
 ホグワーツで魔法を勉強することで、たくさんの魔力の中にいることで…あなたの中の魔力が高まっていることでしょう。
 きっとこれからも予言をたくさん見ることでしょう。
 …気にかかることが告げられたときに役に立つように。
 …そろそろあなたにも使えるころでしょう。
 水晶玉を送ります。
 新しいものですので、使い慣れるのに少し時間がかかるかもしれませんが、あなたにはもう使いこなせるでしょう。
 気になることが予言されたとき、この水晶があなたの役に立つことを祈っています。
 ホグワーツでの生活を楽しんでください。
 体には十分に気をつけて。

 


 羽ペンを置いて。
 インクを少し乾かしてから、羊皮紙を丸めた。
 私の横には白いふくろうが、クッキーを食べながら待っている。

 予言があったの。
 そして、なんとなく…が、息子が悩んでいるような気がしてならなかった。
 星見の胸騒ぎはよく当たるわ。
 でも、私にできることといったら手紙を書いて何かを送ることだけ。
 だから、新しい水晶をひとつ買ってきた。
 きっと魔法のあふれるホグワーツで生活しているなら、そろそろ扱えるだろうから。

 猫が私のひざの上に乗ってきた。
 初めて飼った猫の子孫だった。
 こんな小さなふくろう一匹で水晶玉をホグワーツまで運べるか心配だったけれど、大丈夫みたい。
 道中、おなかがすかないようにクッキーを何枚か袋に入れて、首から提げてあげた。
 私の書いた手紙と、水晶玉を持って。
 白いふくろうがホグワーツに飛ぶ。









 「…、夕食に遅れるぞ?」

 は飛行訓練の後から元気がなかった。
 僕は彼が魔法を使ってネビルを助けたことを知っていたけれど、余計な詮索はしないほうがいいと思っていた。

 「…食欲がないんだ」

 そういって、食べてきていいよ。と、は無理に微笑んでいた。
 なんとなく今日のは、元気がなくて…少し心配になった。
 普段、僕の半分くらいしか食事を取らないは華奢で折れてしまいそうな体つきだ。
 女の子と見間違えるくらいに。
 だから余計、心配になったけれど、無理強いはできないから、僕は初めて一人で夕食に向かった。

 途中で、白いふくろうが二匹、僕らの部屋の窓のほうに向かって飛んでいくのをみた。
 一匹は手紙だけを持っていたが、もう一匹は手紙のほかに荷物を持っていた。
 …にでも用があるのだろうか…



 「あれ、は?」
 「食欲がないんだって」
 「へぇ…あんな細い体なのに、食べなくて大丈夫なのか?」
 「…さあ」






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 は息子思いのいい母親です。見た目は二十歳ですが(爆)
 最後にと会話しているのはドラコです(爆)似てないけど。
 もドラコも、のこと大好きだから、心配してるんです。