手紙


 Dear 

 こんにちは、。夏休みの生活はどうかしら?楽しいかしら?
 この前はお手紙ありがとう。からのお手紙すごくうれしかったわ。
 運んできてくれた小さなふくろうも可愛くて…それに、おとなしくて。
 えっと、宿題はもう終わったかしら?ならもう終わってるわよね。
 ええと…の元にはハリーからの手紙が届いたかしら?
 ロンも私もハリーにずっとお手紙してるんだけど、一度も返事が来ないのよ。
 たぶん、一緒に住んでいる人のせいなんじゃないかって思っているだけど、どう思う?
 それから…ああ、書きたいことがまとまらないわ。
 と会ってお話がしたいくらいよ。
 宿題も一緒にしたいし、いろんなことしゃべりたいわ。
 もし…あの…さえいいって言うなら、私のおうちの近くにいいカフェがあるの。
 そこで会わない?に宿題を見てもらいたいのよ。
 …どうかしら?
 お返事待ってます。

 ハーマイオニー・グレンジャー



 ハーマイオニーから手紙が来た。
 母上はマグル出身というとあまりよい顔をしない。
 だから、ハーマイオニーのことは伝えていなかった。
 でも、僕は会いたいな。
 人里離れたこの場所で会うのは、母上のお客様の魔法使いや魔女ばかり。
 僕と同じ年頃の子供なんて訪ねてはこないし、この屋敷はマグルの世界からは見えないように屋敷に魔法がかかっている。
 昔はと一緒にいるだけでよかったけれど、トモダチとしゃべれないって言うのは少し寂しいかもしれない。

 「…ねぇ、。ハーマイオニーがね、僕に…」

 わさわさとの体をなでながらそういって、ふと思った。
 …どうやってハーマイオニーの元へ行けばいい?
 ハーマイオニーはあれだ。マグルの家に住んでるんだから……煙突飛行粉でたどり着けるんだろうか?
 というよりも、煙突飛行粉を使って彼女の家にたどり着いたら、彼女の両親が驚いたりしないだろうか。
 ちょっと笑えた。

 「ね、。どうやってハーマイオニーに会ったらいいと思う?」

 が首をかしげていた。
 そうだよね。わかるはずがない。僕も苦笑した。
 住んでる環境が違いすぎる。
 僕はマグルのことなんてよくわからないし、逆にハーマイオニーは魔法使いの家のことをよく知らないんじゃないかな。
 同じ国に住んでるのに、たいした違いだ、と思う。


 しばらく考えていたら、もう一匹、ふくろうが飛んできた。
 またハーマイオニーからの手紙を足に祝えつけている。
 ハーマイオニーも気づいたのかな?



 Dear 

 追伸です。
 私、どうやってあなたに会ったらいいか考えもしなかったのよ。
 どうしましょう?
 それでね、ロンがハリーを連れ出したっていうお手紙をもらったの。
 ハリーは今、ロンの家にいるんですって。
 なかなか危ない計画だったから違法なことをしてないと良いんですけど。
 ええと…それから、あなたの元にも届いたかしら。新学期に準備する物のリスト。
 私、水曜日に新しい教科書を買いに良くの。そのときにダイアゴン横丁で会わない?
 たぶん、ロンもハリーも来ると思うのよ。
 それなら会いやすいでしょ?どうかしら?

 ハーマイオニー・グレンジャー



 やっぱり気づいたみたいだった。
 笑えるね。
 おんなじこと考えてた。

 ……水曜日か。
 別に用事はないし、今朝母上が僕にホグワーツからの手紙を渡してくれた。
 それには新しい教科書のリストが入っていたから、買いに行かなくてはならないし。
 ちょうど良いね。

 僕はを連れて、母上のいる部屋に向かった。



 「水曜日ね…ちょうどいいわね。私も仕事を休もうと思っていた日だから」

 それから、母上はくるくると巻かれた羊皮紙を僕に渡した。

 「お友達からのお手紙みたい。ワシミミズクが持ってきたわ。迷ってたみたいだから私が受け取ったのですけれど」

 にこにこと。
 ワシミミズクという時点で、誰からの手紙か気がついた。
 部屋に帰ってから読もうと思った。
 ハーマイオニーに返事も書かなくちゃいけないしね。

 「…あなたは真実をしることになるわ。ホグワーツで」

 最後の母上の言葉は少し気になった。
 でも、僕はハリーたちに会えるうれしさでいっぱいで、その意味を深くは考えなかった。






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 第二弾w
 ハーマイオニーと手紙のやり取りw
 ハーマイオニーみたいな女の子、好きですよ。
 楽しいじゃないですか。勉強はできるけど、それだけじゃない、みたいな(笑)