眠れるツワモノ
「ね、が倒れたって本当?!」
それは占い学の授業が始まるほんの少し前だった。
俺たちより後に入ってきた生徒が口々にの名前を口にし、そういったのだ。
そういえば、少し前、廊下が騒がしかったっけ、とぼんやり思い出す。
認めたくはないが、どうしても気になる。
新学期になっていきなり四年生に転入してきたは、すぐに人気者になった。
寮も学年も関係なく接するその態度からか、ほんの一ヶ月足らずでホグワーツ中の有名人だ。
悔しいことに彼の実力は、スリザリンと重なる授業を受けたときに認めざるを得ないと思った。
だけど、いけ好かない。
どの寮の奴らにだって分け隔てなく接しているくせに、俺たちのことを「嫌いだ」と言い放ち、あからさまな態度をとる。
それがどうしてなのかはわからない。
今まで俺たちが悪戯をすると、たいていの人間が笑っていた。
けれどは……
毎日どこかしらで聞く名前。
聞くたびに胸の中が苦しくなるほどの不快感が生まれるのはどうしてなんだろう。
「、かぁ。そういえばこの前が言ってたこと、覚えてるかい?」
「本当に強く、気高く誇り高きものは、自らの楽しみのために誰かを悲しませないってやつか?忘れたくたって忘れられねぇ……」
数日前の出来事を思い出して、リーマスが青い顔をした。
そうさ、忘れたくても忘れられない。
狼化したリーマスがを襲ってしまったあの日、はとんでもなく俺たちの心を揺らすことをした。
に触れられたリーマスは安心した顔で寝入ってしまうし……
あの時のは優しい目で俺たちを見ていた。
人の姿をした俺たちには絶対に見せない瞳だ。
紅く透き通った瞳に、俺は釘付けだった。
あのときのは、いけ好かないとは別人のように思えた。
満月の光に照らされたは、神秘的なものにも似た美しさがあった。
「皆様、今日はいつもよりも心が乱れているみたいですね。授業を始めますので、席についていただけますか」
教室内の空気が変わる。先生の登場だ。
先生の座る机の目の前にある丸机に陣取って座っている俺たちの横を、先生が上品に歩く。
ピーターがそれを少し紅い顔をして眺めている。
目の前に置かれた水晶玉と、獣帯十二宮図なんてわけのわからないものを見ながら、そういえばは占い学にも長けていたっけ、と思い出す。
当然のごとく、教室内にの姿は見当たらない。
「先生、が倒れたって聞いたんですけど、本当ですか?」
「まぁ……彼のことが心配で皆様の心が乱れているのかしら。それならご安心を。軽い貧血のようですわ。大事をとってこの時間は休みをとることになさったそうよ。おそらく午後の授業には参加できるかと思われますよ。たくさんの方に心配してもらえる彼は幸せものね。さて、授業を始めますよ。獣帯十二宮図のお話です。手元に図表はありますか?」
安堵のため息があちらこちらで聞こえた。
聞こえるたびに苛々してくる。
そこまで心配されるほどの奴なんだろうか。
俺にはいつも、噛み付くような視線と言葉しか見せない奴なのに。
ジェームズが水晶玉を覗き込んでいる。
水晶玉にジェームズの顔が映って、なんだかおかしくなる。
こうして笑みなんて自然とこぼれてくるものなのに……
はそんな自然な笑顔を、俺には見せたことがない。
「シリウス、何ボーっとしてるのさ。のことでも考えてるの?」
「え、あ…いや……」
「ま、気にならないといったらうそになるさ。何しろ数日前にあんなことがあったんだから。リーマスは寝てたし、ピーターは草の陰にいたからわからないかもしれないけれど、僕とシリウスは間近でを見て、に触れたんだ。いつも僕たちに見せる態度とはまったく違うだった。気にしないほうがおかしいかもしれない」
リーマスの声にはっとなって顔を上げた。
みんなは水晶玉に映し出された天体を羊皮紙に映す作業中だった。
考え事ばかりしていたらいつの間にか手が止まっていた。
慌てて作業を再開する。
でも俺は、ずっとのことを考えてばかりいた。
俺たちの悪戯にはまったくといっていいほど引っかからない奴が、貧血程度で軽く倒れるなんて……
ま、ずいぶん華奢な体つきをしていたしな……
そうして、まったく身が入らないまま授業を過ごした俺は、終了の合図と共に、他の三人と一緒に北塔を後にした。
昼食の時間だ。いい匂いの漂ってくる大広間へ、意気揚々と進んでいく。
「今日は寮で食べない?まだリーマスの傷が完治してないし、ちょっとみんなと次の作戦について話したいことがあるんだ」
「ん、わかった」
「わかった。ところでシリウスはどうして教科書も何も持ってないの?」
がやがや騒ぎながら北塔の階段を下りて少し進んだときに、ピーターに指摘された。
驚いて両手を見たが、何も持っていなかった。
からだが普段より軽く感じたのはこのせいだったのか。
がっくり肩を落とす俺に、笑いながらジェームズが言う。
「シリウスの分の食事も寮に持っていくから、さっさと北塔に荷物を取りに行ってきなよ」
仕方ない、か。
少し黒い笑みを浮かべたジェームズに苦笑いを返すと、俺は来た道を走って戻る。
なんだって忘れ物なんかしたんだろう。
そんなに深く考え込んでいたつもりはなかったが、実際はずいぶんのことが気になっているのかもしれない。
苛々する……
北塔へ続く階段を勢いよく駆け上がる。
既にきっちり片付けられた教室には、水晶玉も羊皮紙も、俺の教科書も無かった。
……ど、どうしよう。とりあえず先生か?先生に聞くべきだよな……
こっち側から研究室に入るのは初めてに近いんだが……
教室とつながった方の研究室の扉を軽くノックする。
返事はない。
扉をそっと押すと、簡単に開いてしまった。
えっと…も、もしかしたら研究室の奥にいてノックの音が聞こえなかっただけなのかもしれない。
昼食を食べ損ねるのは嫌だから、と研究室の中へ入っていく。
ぐるる…
低い唸り声が聞こえた気がした。
本棚の後ろに隠れた机の足元から、紅いものが見え隠れしている。
恐る恐る近づいてみる。
本棚の陰からそっと覗いて、俺は声を上げそうになり、慌てて口を両手でふさいで言葉をかみ殺した。
紅い獅子が俺をじっと見つめている。
なんだってこんなところにこいつが……
視線を机の上にずらすと、机に突っ伏すような形で、蒼い羽ペンを手にしたまま、が寝入っていた。
様子を伺いながら、俺はに近づいた。
息を殺してそっと顔を覗いたが、目覚める気配はまるで無かった。
整った顔立ちだった。睫毛が長くて、肌が白い。
このまま女の子といっても通りそうなくらい……
「ん……」
少しが動いたので、俺は慌てて飛びのいたが、起きたわけではなさそうだった。
の頭の下には、なにやら無法則に魔法の言葉や数式が羅列された羊皮紙が広がっている。
古めかしい水晶玉と、黒い袋から飛び出した大小さまざまな形の石。
貧血で倒れた奴が、こんなところで何をしているんだ?
それにしても、綺麗だ。
ここで眠っている姿を見ていると、に対する不快感や苛々が消えていく。
そういえば、あの日の夜もそうだった。触れたの手は温かく、穏やかな気持ちになった。
普段の俺たちに見せる姿と、あの日の姿。一体どっちが本当のお前なんだ?
覗き込んでいたの顔が、急に苦痛に歪んだ。
形のよい唇が、小さく動いている。
何かをつかもうとの手が前に伸び、軽く拳を握った。
……夢でも、見てるのか?
「おおいぬ……シリウ…ス…」
俺の…?
不意に名前を呼ばれて戸惑った俺は、少しから離れた。
机が揺れての横にビンに入って置かれていた、薄緑の透明な液体が揺れた。
顔が熱くなる。
にこんな風に名を呼ばれたことは無かった。
常には俺を「シリウス・ブラック」と呼ぶ。親しみをこめて、では無く嫌悪感をあらわにして。
一体どんな夢を見て……
「シリウス?先生?ここにいるの?」
扉の開く音とリーマスの声が聞こえた。
の足元に寝そべっていた紅獅子が、耳をぴくりと動かし小さく唸る。
はまだ目覚めない。
「シリウス、一体何し……あ。だ」
部屋の中に現れたリーマスは、俺と同じようにを見つけて立ち止まり、それから足音を立てないようにそっと俺の傍に来た。
リーマスは好奇心に満ちた瞳で、眠るをじっと眺めていた。
「寝てるの?……すごく綺麗な顔をしてるね。こんな近くでの寝顔が見られるとは思わなかった。睫毛長いね…肌も綺麗……このまま女の子って言っても充分通りそうだ」
あまりにに近づきすぎたリーマスが、かたんと机の上にあった空のカップを倒した。
な、が起きてしまうじゃないか。
俺とリーマスは青い顔をしてお互いの顔を見合わせた。
(お前、何して……が起きるだろ!)
(ごめん、ちょっと近づきすぎたみたい……)
恐る恐るを見た。
紅い瞳に貫かれて、俺は心臓が止まる思いがした。
「うわっ!」
声を上げて飛びのいた。
目を見開いて俺たちを見つめたの横にある瓶がわれ、転がっていた石が部屋中を舞った。
はっと気がついたがすぐに杖を取り出し、何か呪文を唱えると、瓶は元通りになり石は黒い袋に戻っていった。
に擦り寄った紅獅子を、が優しい目で見つめて、細い指で揺れた。
俺たちはもう一度顔を見合わせて唖然とするばかりだった。
今のは一体……
「怪我はなかったかい、。ごめんね、起き抜けに思いもよらぬ人たちを見たから驚いちゃって……」
俺たちのほうはまったく気にせず、は紅獅子に語りかけていた。
心配するのはペットのことだけか。俺たちはどうだって言うんだ!
さっきの宙に舞った石が俺たちにぶつかったかもしれないんだぞ!
抑えきれない思いがふつふつと湧いてきた。
は机の上のものをさっさと片付けているところだった。
俺たちのことなど、気にしていないように振舞っている。
「ひ、貧血で倒れたはずのお前が、何でここにいるんだ!」
思わず叫んだ俺に、はいつもと同じ噛み付くような視線を送ってきた。
紅い瞳の力は強い。
「他人を指すなんて感心しないね。貧血で倒れたけど、医務室に行かなかった。ただそれだけの話じゃないか。君たちは授業以外で北塔に立ち入ることを禁止された身だろう?授業もすでに終わったのに、一体何しに来てるんだい?…おいで、。彼らにかまってる暇は無いんだ」
冷たい視線。
でも、紅獅子に向けられる目は優しくて、俺はその違いにたまらない苦しさを感じるんだ。
大嫌いなセブルス・スネイプでさえ、俺たちが悪戯をすれば、顔を真っ赤にして向かってくるっていうのに、こいつは…
は常に冷たい目で俺たちを見てくるだけだ。
悪戯は相手の反応があるから面白いんだ。
それなのに、の反応は俺を苦しめる。
何なんだ…夢で俺の名を口走るくせして、俺たちのことをそんな目で見るなんて……
「どうして、どうしてそんな冷たい目で俺を見るんだ!あの満月の夜、お前はものすごく優しい目で俺を見て……ふがっ?!」
(何するんだ、リーマス!)
(に話してどうするのさ!は僕のことも君たちのことも知らないんだ。ここで秘密を知られたら、もう夜の散歩に出かけられなくなる。最悪僕ら全員退学処分さっ!)
突然リーマスに口をふさがれた俺は、ひたすらもがいた。
まずいことを口走ってしまっただろうか。
は半ば呆れた目で俺たちを見ている。
綺麗な顔なのに、冷たくて近づきにくい。
「満月の夜……?何のことを言ってるんだい、君たちは。僕はその日、ここでMs.と話をしていて、君たちには遭ってない。僕にかまうのもいい加減にしてくれないかな。変な言いがかりをつけないで。僕が夜出歩いていたような言い方だったけど、もしかして君たち、消灯時間を守っていないのかい?」
「そ、そんなことないさ、。僕たちだってちゃんとホグワーツの規則に従ってる。シリウスはきっと夢の話をしているんだ」
「そ、そうだ!夢だ!寝言では俺のことを親しげにシリウスって呼ぶくせに、どうしてそんな冷たい態度なんだよ!俺たちのこと、わざと避けているみたいだ。他の奴らには分け隔てなく接するくせにっ!」
「夢?」
の表情が曇る。
だが、俺は確かに聞いた。決して俺たちの名を呼ぶことのないお前が、シリウスと言うのを。
リーマスが首を傾げて俺を見ている。
は小さくため息を漏らした。完全に俺を馬鹿にしたように。
「何を言ってるんだい?シリウスと言うのは星さ。おおいぬ座α星。君のことじゃない。古代エジプトでナイル川の氾濫期を知らせる星として、非常に重要な役割を果たしていた星さ。ギリシャ語で、‘焼き焦がすもの’‘光り輝くもの’を意味する、‘セイリオス(Seirios)’に由来した名。君のように、低俗なことしか出来ない奴が、あの星と同じ名前なんて吐き気がする。自意識過剰になる前に、もう少し星の勉強をしたらどうだい?」
机の上の荷物を片付けたは、躊躇うことなく俺たちに背を向け、研究室のもっと奥へと隠れてしまった。
「って、時々不思議だよね」
「なにが。スリザリンに配属されたからって、俺たちのことをバカにしてるだけだろ」
「そうじゃないと思うよ、シリウス。は寮に関係なく他人と接してる。スリザリンなのか、って思うくらいにね。でも、彼が僕たちを見るときの、あの冷たい視線の中に僕は悲しそうな色を見つけるんだ。それに、僕だってシリウスっていう星があることくらいは知ってる。でも、あんな風にすらすらと言葉が出てこないよ。何か、僕たちには無いものを持っている気がするな……」
リーマスはの去ったほうへ視線をずらした。
確かには、俺たちにだけあんな視線を向ける。
誰かにここまで嫌悪されるっていうのは、こんなにも苦しいものなんだろうか。
苛々した気持ちが収まらない。
さやと衣擦れの音がして、奥から先生が現れた。
俺たちを不思議な顔をして見つめている。
「どうかなさいましたか?が、あなた方がいらっしゃっていると言ってましたけど……授業はとっくに終わって、今は昼食の時間ですが……」
「あ、その…教科書を置き忘れたみたいで……それを探しにきたんです」
なるほど、と先生は微笑んで、一度奥に下がり、俺の教科書と羊皮紙を手にして戻ってきた。
「これでしょう?どうぞ、次は忘れないようにしてくださいね」
「ありがとうございます、先生」
頭を下げる俺。
先生は次にリーマスを見て、俺に聞いたように‘どうかなさいましたか?’とたずねた。
「先生。僕、と話がしたいんです。呼んでいただけないでしょうか」
「あら、そうなの。でも……」
先生は一度、の消えた奥の部屋を見て、それから困った表情をして俺たちを見た。
「ごめんなさいね。奥にいるんですけれど、まだ体調が芳しくないみたいですの。もう少しこちらで休んでから午後の授業に出たいと言ってるの。もし、急な用事でなければ、彼の体調を気遣ってあげてくれませんか?」
「そうなんですか…わかりました。それじゃ、また別のときに声をかけて見ます。ありがとうございました」
奥に引っ込んでしまったにもう一度会うことは出来ず、忘れ物を手に入れた俺は、リーマスと一緒に寮に戻ることになる。
なんだかもやもやした気持ちが心の中に渦巻いていて、複雑な心境だった。
寮の部屋では、先に食事を始めたジェームズとピーターがいて、俺たちの帰りを待っていた。
俺とリーマスも食事の輪に加わる。
「ずいぶん遅かったじゃないか。遅いからって迎えにいったリーマスも一緒に遅くなったってことは、何かあったでしょ」
「……が、いたんだ」
マッシュポテトを口に運びながら俺はそう言った。リーマスもうなずいている。
の名にジェームズが反応した。
ジェームズが食器を俺のほうへ押しやり、俺の近くに来た。
「それで、どうだったのさ」
「…どうもこうもないさ。貧血で倒れて医務室にいるのかと思ったら、研究室にいてさ。しばらく眠ってたけど、リーマスが来て少ししてから起きちゃってさ。眠ってるときは、あの満月の夜みたいに綺麗なのに、起きて口を開いたらいつものに早変わり」
「いつものように言い負かされて終わりさ」
「なんだ。結局そんなものか。が優しい顔を見せたのは、あの満月の夜だってことか。そういえば、リーマスは覚えてるのかい?あの日のこと」
食器を片付けながらジェームズがリーマスに尋ねる。
俺は、忘れられない。
あの紅い瞳で優しく俺を見てほしい、と思う。
動物の俺じゃなくて、本物の俺を。
「君たちと出かけたところまでは。人間の匂いがして、理性が飛んじゃって。でも最後にものすごく温かいものに触れたのは覚えてる。僕を全部包み込んでくれるような温もりだった。で、起きたらいつもと一緒の光景だった」
「そっか。やっぱり僕は、と仲良くやっていけそうな気がするんだけどな。それなのにが僕らを拒否してばかり。あの心、どうにかして開くことが出来ないかな。彼、博識だし、仲良くなれればきっとこれまで以上に楽しくなる気がするんだけど……気になることがひとつ。あの夜、は言ったんだ。君たちと触れ合うのには、何か大きな壁があるのかもしれないって。が何を考えているのかはわからないけれど、もしかして僕らの正体、ばれてたかな?」
「それはないと思うよ。さっきシリウスがばか正直に満月の日のことを話してさ。そのときのの反応を見てたけど、動揺とかそういうのは感じられなかった。多分、森の動物と触れ合ったとしか思ってないと思う」
「そっか、ふーん。ばか正直に話した奴がいるんだ。ま、気づいていないようならいいけどね。なんだか普通に悪戯をしただけではが振り向いてくれることはなさそうだね。もう少し作戦を練ったほうがよさそうだ」
「でもって不思議だね。僕には星の声なんて全然聞こえないのに、には何でも聞こえるみたい」
そういや満月の夜、そんなことを言ってたな。
パンをかじりながら思い出す。
「に、この姿の俺を優しく見てもらいたいよな……」
「シリウスってば、いつからそっちの道に目覚めたんだい?」
「え、あ?!ち、違うって。ほら、はいつも俺たちを冷たい目でしか見ないけど、あの優しい目つきで見られたら誰だってが好きになるのかなぁ…と。だって、に触れたとき、温かかったしよ」
「ああ、それなら同感。動物じゃなく僕らを見てほしいよね。時々は遠い目をして僕らを見るからさ」
紅いの瞳を思い出した。
ここまでたった一人の奴に執着したことがあるだろうか。
それも、楽しみのためじゃなくて、仲良くなりたいってことで。
そんなことを思っていた。
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シリウス視点で。
わけのわからないもどかしさに悩んでみます。