蒼玉の焔 1


 レイブンクロー出身の名家として名高い`純血’のノードリー一家がヴォルデモート卿に惨殺された。
 その事件が魔法界を震撼させたのは、幾度となくやってくる新学期を迎えて二ヶ月が経過した頃だった。
 各新聞の一面に掲載された記事が事件の大きさを物語っていたが、その事件の発端は私に起因するのかもしれない。

 十年程前、蒼玉の炎が舞い降りるだろうという星の声を聞いた私は、迂闊にもそれを呟いてしまった。誰が聞いていたのか今となっては探す術もないけれど、闇夜に紛れた誰かがそのお告げを聞き、その内容は瞬く間に魔法界に広まった。
 星の声が聞けなくとも、別の方法で運命を知る術はいくつか存在する。魔法界に数多いる占い師たちは各々の方法で予言の詳細を調べ上げ、それがノードリー家に誕生する子どものことであることを突き止めた。

 ノードリー一家に誕生する御子は、この世に災いをもたらす冷焔を内に秘めたる者である……

 程なくしてノードリー一家にはお告げの通り瞳に冷たい蒼玉を湛えた男の子が誕生した。
 そして、ノードリー一家はその子を‘災いの御子’として恐れた。何しろ御子は、レイブンクロー気質の家庭の中にいるにはあまりにも異質なほど、スリザリンに代表される魔法の気を身に纏っていたのである。
 そのことが原因で、本来であれば今年の入学式に参加しているはずであるその少年の姿は、新学期が訪れてもホグワーツに現れなかった。
 ……家族はホグワーツに入学すれば息子がスリザリン寮に選出されるであろうことを読みとり、なんとしてもスリザリンの内に潜む闇の部分に息子を触れさせまいとした。彼らはこの世に災いをもたらすという彼の運命を変えようと躍起になった。幾度にもわたるダンブルドアの説得も功を成さず、彼らは子を屋敷に閉じこめ、徹底したレイブンクロー気質の教育を自宅で行うことで、彼が纏う気質を自分たちに近いものに変化させようとした。

 十年前に魔法界中に知れ渡ったその予言が、かのヴォルデモート卿の耳に届かないはずがない。
 運命に逆らおうと足掻くノードリー一家はヴォルデモート卿にとって恰好の獲物だった。首尾よく‘災いの御子’を手中に収められればそれもよし、能力が伴わないのであれば摘むもよし。
 ヴォルデモート卿が虎視眈々とノードリー一家を標的に据えていったことを知っているのはほんの一部の者だけだろう。
 ダンブルドアは其の一人だった。

 新学期が始まってからも尚、ダンブルドアはどうにかしてノードリー家の少年をホグワーツに入学させようと説得を試みてきた。大いなる災いであるヴォルデモート卿の手から子を守るにはホグワーツが一番安全だ、と彼は言った。
 けれども両親の了解を得られないまま事件は起きてしまった。

 他人が躍起になったところで、運命を背負う者の意志が伴わなければ何も為さない。それを多くの人間は理解できないままに運命に踊らされる。
 新聞を折り畳むと私は小さく溜息をついた。
 運命の歯車は静かに、けれども確かに動き始めていた……











 そしてその事件から数ヶ月後、真新しいローブに身を包んだ蒼眼の少年がダンブルドアに連れられてホグワーツにやってきた。

 向かいのソファーにダンブルドアと共に腰掛ける少年は酷く怯えた獣の眼をしている。控えめだが礼儀正しく腰を下ろし、その仕草には年相応の無邪気さや愛らしさが感じられない。彼はダンブルドアとですら一定の距離を保っている。
 まるで、自分の縄張りに入り込もうとするものをすべて排除しようと構えているかのようだ。
 クリスマス休暇の最終日、ホグワーツでの生活は明日から始まる。それを前に、校長室で組分けを行ったらしい。
 彼の真新しいローブにはスリザリン寮所属の紋章が刺繍されている。
 ダンブルドアはスリザリン寮の寮監である私と少年を引き合わせると、後は任せたと言わんばかりに笑顔で早々に研究室を後にした。
 警戒心をむき出しにし、他者に強い恐怖を抱いていることが明らかなその少年は、当然私が差し出した紅茶にも軽いお菓子にも手を出そうとしない。

 「スリザリンへようこそ、ヒュー。ホグワーツのことはダンブルドア校長から聞いているかしら?」
 「……少しだけ」

 消え入るようなか細い声でヒューは答えた。蒼玉が己の置かれている状況を把握しようと忙しなく動いている。

 「初めは戸惑うかもしれないけれど、それはみんな同じだから気にしなくていいわ。きっとすぐホグワーツが好きになると思いますよ。明日までに寮にあなたの部屋を手配しておきますから、今日はこちらでお休みになって下さいな」

 私の言葉にヒューは小さく頷いた。
 内に孕んだ冷焔は今にも消えてしまいそうな程小さくなってしまっている。しかしそれは、彼の両親が望んだ意味での変化ではなく、ただ抑えつけられ恐怖に怯えているだけのようだ。
 彼の瞳の奥に、もう随分昔に置き去りにした過去を見ているようで……胸が痛い。
 私は立ち上がると、ヒューの方へ近づいた。

 「あ、や、あ……ご、ごめんなさいっ!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!許して下さい、ごめん、なさ、い……」

 刹那、ヒューは目を見開き私を凝視すると、両手で顔を覆い必死に謝罪の言葉を叫び始めた。

 「……ヒュー?」

 私の声も届かず、ただ恐怖に怯えて謝り続けている。魔力の制御が完全でないのか、テーブルの上のティーカップが音を立てて揺れている。
 言いようのない苦しさが胸を襲う。
 かつて私が経験した教育とよく似たもの。歪んだ愛情が生み出す恐怖。
 ‘災いの御子’なれど、まだ幼い子どもではないか。
 ……けれど、私の声はもう彼の両親に届くことは無い。

 「お母様、ごめんなさい、許して下さい。ごめんなさいっ!」

 私はヒューの前に屈み込んだ。
 ヒューは依然幻影に囚われ続けている。悲鳴にも似た声で叫び己の身を庇い続ける少年。蒼玉が悲しみに濡れている。
 腕を回してヒューの体を包み込むと、背を抱いた瞬間震えたヒューは、しばらく体を硬直させていた。しかしすぐにはっとすると私の腕の中から逃げようともがいた。

 「ヒュー、大丈夫よ。ここにはあなたを傷つけるものは何もないわ。深く息を吸ってご覧なさい」

 長年に渡る歪んだ教育における恐怖を、この一瞬で拭い去ることなど到底無理な話。
 けれど、大勢の生徒が生活するホグワーツで生きていくのに、これほどの恐怖心を持ったままでは少々辛いだろう。
 幼子をあやすように優しくヒューの背中を撫でる。
 暫く私の腕から逃れようと必死になっていたヒューも、だんだん呼吸を落ち着かせてきた。

 「あ、……せんせ、い……?」
 「落ち着きましたか?急に近づいてしまってごめんなさいね、ヒュー。驚いたのよね」
 「……お、お母様かと思って……」

 身を縮こまらせたヒューは濡れた眼を拭うと恥ずかしそうに俯いた。
 私は彼を寝台の方へ促す。今この子に必要なのは安心して生活できる確かな環境と十分な休息だと思う。
 たとえホグワーツのスリザリン寮に所属することが、消えかけていた運命の焔を再び灯すのだとしても、他者が干渉し続けることで一人の人間の運命を変えようだなんて、なんて烏滸がましいことなんだろう、と思う。
 私は星を読みとる者。運命を変える者ではない。彼が此処に来たのならば、それを見届けよう。

 「疲れたでしょう?ゆっくりお休みになって下さいな。ホグワーツでの生活が始まれば、きっとあなたも此処が好きになるわ」

 ローブをスタンドにかけると、寝台に横たわったヒューに掛布をそっとかけた。
 夢に誘われ体を休めればつかの間でも恐怖を拭うことができるだろうか。それとも夢までも歪みに囚われているのだろうか。
 私にそれはわからないけれど、部屋の明かりを落として暫くすると静かな寝息が聞こえてきた。





 翌日、私に連れられてホグワーツの大広間に入ったヒューは、あまりの生徒の多さに怯え、私のスカートの端をきゅっと握りしめて背中に隠れてしまった。
 それでも何とか朝食の席で全生徒に転入生の存在を伝えると、スリザリン寮からは割れんばかりの大きな拍手が鳴り響いた。中々足の進まないヒューの手を引いて寮の席に連れていくと、私は首席で監督生である最上級生の隣にヒューを座らせた。

 「スリザリンへようこそ、ヒュー。わからないこと、不思議なことが多いと思うけど、ホグワーツは面白いところだ。きっとすぐに好きになるよ。何か分からないことがあればいつでも僕を頼ってくれ。それに、寮の子たちはみんないい奴ばっかりだから、すぐ仲良くなれるさ」

 この生徒には寮の部屋の手配と、ほんの少しヒューには気を使ってほしいと頼んである。彼は快くそれを受け入れてくれた。
 明るい挨拶にヒューは戸惑っているけれども、温かい生徒たちに囲まれれば、堅く凍った心の壁も溶けるかもしれない。
 何かあれば私の研究室をお訪ねなさいな、とヒューに告げその場を離れようとすると、彼は酷く心細い顔をして私をじっと見つめた。
 両親の死から数ヶ月。人間の世に一人放り出され、慣れないまま、歪んだ部分しか知らぬ世界の人間に連れられ不思議な場所に足を踏み入れる。すぐに見知らぬ次の人間の手に委ねられることが彼には恐怖でしかないのだろう。ほんの少しの間でも関わった人間、知った人間の手の中にいたいと、きっと心の奥底にそんな想いがある。
 教員席に戻った私は食事をすすめながら彼の方を気にする。同じ学年の生徒に囲まれた彼は、自分と同じくらいの人間と関わるのに必死のようだ。
 今は多少、恐怖を忘れてしまうほど多忙な日々に忙殺されるくらいが丁度いいだろう。





 それから一週間、彼はよく頑張った。

 授業に半年の遅れがあるヒューは放課後に毎日補習を受けることになっていたが、休むこともなく毎日一生懸命学問に励んでいた。
 授業に行くときは必ず同学年の寮生に囲まれていたし、口端が綻ぶ程度ではあったが笑顔も垣間見えた。
 授業態度も良好だし、理解力は他の生徒に引けを取らないどころか、半年遅れているとは思えないほどだ、と他の教授たちから報告も受け、私は少し安心した。
 この分なら、心配しなくても彼はホグワーツの生活に溶け込み、本来の姿を取り戻すだろう。そんな風に考えていた。

 けれど彼がホグワーツを訪れて最初の週末の夜、就寝時間を過ぎた後で研究室の扉をたたく音が聞こえた。
 泣き腫らした真っ赤な眼をしたヒューが枕を抱えて廊下にうずくまっている。

 「こんばんは、ヒュー。眠れなかったかしら?」
 「せんせ、い……」

 私はヒューを部屋に招き入れ、温かい紅茶を用意した。
 枕を抱きしめたヒューは興奮が収まらないのか、時折ひきつるように不自然に息を吐く。
 ここに来て、一週間の疲れがどっと押し寄せたのかもしれない。

 「紅茶はいかがかしら。きっと落ち着くわよ」

 紅茶に人肌に温めたミルクを注いで差し出した。おそらく彼はそれに手を付けないだろうけれど、香りだけでも堪能すればそれでいいと思う。

 「お母様が……」
 「お母様が?」
 「お母様が……僕を酷く強く叩くんです。お父様がきつく叱りつけるんです。僕……」

 感情の制御がきかないのか、魔力が抑えられないのか、ヒューの周囲には魔法の気配が漂っている。けれどもそれは、力の主であるヒュー自身に牙を向けていた。
 ……夢まで幻影に囚われているのか、再び勢いをつけはじめた蒼玉の焔が濡れている。

 「ヒュー、あなたの隣に座ってもいいかしら?」

 彼と初めて会った日のようにならないように注意を払い、私は尋ねた。
 首だけを縦に動かし頷いたヒューに笑顔を向けると、そっと立ち上がり彼の横に腰掛ける。

 「ヒューはお母様が好きですか?」
 「いいえ」

  私の問いに強く首を横に振り答えるヒュー。

 「それでは、お父様は?」
 「いいえ」

 この子の両親は少し歪つな愛情に傾倒し過ぎたのだ。それがこの子を救うことだと……きっと、誤りの想いに囚われていたのだろう。相手の運命を変えることに翻弄された挙げ句これでは……失笑するしかない。

 「そう……それなら、ヒューが安心してお話できる人は誰かしら?」

 ヒューは控えめに私の名を挙げ、それからもう一人、名前を告げようと口を動かして、音を出さずに唇が閉じた。言葉を探しているようにも見えるが、戸惑っているようにも見える。

 「……僕、その人の名前を知らないんです」

 捜し当てた言葉で私にそれを伝えたとき、ヒューの瞳の涙は全て乾き、冷たい焔が光を放っていた。

 「どんな方なのかしら?」
 「紅い瞳の綺麗な人、です」

 私の知る限り、瞳に紅を宿す者は一人しかいない。
 ‘災いの御子’は大いなる災いだと恐れられている者に微かに、けれど確かに影響されていた。

 「どこで出逢ったの?」
 「……僕が、お父様に叱られ、お母様に叩かれてた時です。おうちにやってきました」

 あの人は用意周到だ。
 子どもの心を捉えて離さないよう演出することなど容易いことだったことだろう。
 ヒューは両親のことを話すときには見せない恍惚とした表情で語り出した。

 「その紅い瞳の人は僕をお父様とお母様から解放して下さったんです。あの日その人が僕のおうちに来てくれたから、僕はそれから色んな処に出かけられるようになりました。あの人が来てくれたから、ここに来ることもできました」
 「そうなの……」

 ヒューの告白を聞く私の想いは複雑だ。
 あの日、ヴォルデモート卿がノードリー家を訪れた瞬間、消えそうになっていた冷焔が勢いを盛り返した。星の輝きが変わり、‘災いの御子’が‘災いを導く道へと魅入っていく運命の道が見えた。
 予言者として魔法界を震撼させる出来事を読みとったのなら、私は彼を止めるべく動くべきだったのかもしれない。
 教え子が幾人も彼に傾倒していく様を見てきた。その度に小さく胸に痛みが襲ったけれど、それでも私が魔法界のためにヴォルデモート卿の計画を阻止しようとしないのは、私も彼に魅入っているからだろう。

 「でも僕、ちゃんとお話したわけじゃないんです。おうちに来たその人は、僕に何か告げてすぐにローブを翻して去ってしまったんです。だから僕……」

 物語に登場する英雄のようなものなんだろう。苦の道で助けを求めてもがいているところへやってくる救世主。ヒューにとってはそれがヴォルデモート卿だった。苦難と恐怖から自分を解放し、世界を広げてくれた人間。圧倒的な力を誇り、自分を縛り上げていた綱を切った者。
 ダンブルドアはこうなることを恐れていたが、今回はヴォルデモート卿の方に分がある。

 「……いつも夢を見ます。僕がお父様に叱られ、お母様に叩かれているところに、その人が現れるんです。そして僕を助けてくれます。でもいつも、僕がお礼を言う前に、僕がその人の名前を聞く前に、僕の前からかき消えてしまう……」
 「ヒュー……」
 「僕はその人に逢いたいのに……」

 恍惚とした表情。求める瞳。灯る焔は探求の色彩を放つ。

 「それならば……学びなさいな、ヒュー。ホグワーツで学んで、あなたの求める人のように魔法の実力を身に付けなさい。あなたが求めるのがあなたのお父様でもお母様でもなくその方ならば、その人の求めに応じられる程の力を身に付けなさい。そうすればいずれ、その人もあなたの求めに応じてくださるやもしれません」
 「先生……」
 「それから、たくさんお友達を作りなさいな。学びの励みになるわ」
 「でも……」

 友達という言葉に、ヒューは俯いた。
 まだホグワーツに来て一週間足らず。他人と触れ合うことに怯えているヒューは、信頼が置けるほど親しい人間関係を築けているわけではないのだろう。

 「……友達って、怖いです」
 「どうして?」
 「ホグワーツの中がまだ分からないから一緒にいるけれど、みんな僕と話してるよりもほかの子と話してる時の方が楽しそうだし、授業も僕には分からないことをみんなは簡単にやってのける。一緒にいると、僕は何も出来ない子なんだって……お母様に叱られて叩かれるのを思い出すんです。だから……」

 小さな唇から漏れる不安の入り交じる感情は彼のおかれていた環境の特殊さ故のものだろう。
 このまま魔法界の人間に引き取られたのならば、少しはその感情も和らぐかもしれないが……皮肉にもヒューが引き取られた先はマグルの孤児院。それも、に所縁の場所。
 魔法界で生きていく人間が、血のつながりのないマグルと生活していくことの難しさは私がよく心得ている。明らかに少なくなる情報、マグルの世界と魔法使いの世界との溝に揺れる日々。

 「お友達ってね、ヒュー。一生つき合える人を見つけるのはとても大変なことよ。すぐに見つかるものではないし、そんなにたくさんいるものでもないの。でもね、魔法界の情報を得るためには、ホグワーツの生徒たちの多くは有益だわ。特にスリザリンの生徒の中には名家の子息が多い。魔法界についての情報を手に入れるために、人と付き合えばいい。そうしてたくさんの人と触れ合っていく中で、一生つき合える人が見つけられたら素敵よね」

 低俗だ、と切り捨てることは簡単だ。
 けれども、優等生を演じることで信頼を得、情報を引き出すことの方が有益だ。
 ヒューにはまだ理解できないかもしれない。しかし、人と接することの恐怖を拭うには、考え方を変えた方が良さそうだ。
 時計の針をみればもうずいぶんと時間が経っていた。明日は休日と言えど、子どもの発育のためには夜更かしをし過ぎている時間かもしれない。
 私は静かに私の言葉を噛み砕こうとしているヒューを促し、研究室の生徒用の寝台に連れていく。
 続きは眠りの中でゆっくり考えればいい。
 両親への恐怖も人と接することの恐怖も全て……克服することがあの人へ近づくことだと、この子はすでに気づいているのだ。にもかかわらず、考えに感情が追いつかないことが感情の暴走を引き起こす。
 ヒューを掛布の下へ潜り込ませると、私はお休みなさいと彼に告げた。きっともう、怖い夢にうなされることはないわ、と。

 「お休みなさい、先生」

 内に冷焔を秘めたる少年は、運命に翻弄されながらも焔を絶やすことはなく、魔法界への扉をくぐり抜けると同時に、予言された道へ歩みをすすめていくのだった……






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 ヒューの入学物語その1